名の通り、1911年に米軍に採用された拳銃です。第一次大戦後に改良され、M1911A1として配備されました。これといって特徴のない、非常にオーソドックスな拳銃ですが、それゆえに丈夫で、多少荒く扱っても問題なく作動しました。今でも「ガバメント(官給品)」の名で親しまれています。

あくまでもサイドアームなので、間違ってもこれをメインに戦おうなどと考えてはいけません。ですが交戦中に弾が切れたときなどは心強い味方になるでしょう。

1908年に、ドイツ帝国軍(当時)に採用された拳銃です。第一次大戦を戦い抜きましたが、第二次大戦の直前にワルサーP38が採用され、空軍用以外の(ゲーリングの趣味で空軍向けには生産し続けた)ルガーは生産が終わります。

しかしなお兵士には大きな人気があり、前線でもたびたび姿を目にすることがあったようです。また戦前は高級銃として有名で、連合軍の兵士にはお土産として好まれました。

余談ですが、米軍がコルト・ガバメントを採用した際の試験で、ルガーは第一次審査で落ちています。運命というか皮肉というか……。

通称パイナップル。ピンを抜いてレバーを放すと数秒後に爆発します。火力は弱いものの、大量の破片を撒き散らし敵を殺傷します。

通称ポテトマッシャー(ジャガイモ潰し)。遠投しやすいように柄が付いているのが特徴です。柄の紐を抜くと、数秒後に弾頭のTNTが爆発します。連合軍の手榴弾と違い、純粋に爆発力で敵を殺傷します。

Millは製作者の名前です。使い方は米軍のMkIIとそっくり……というかほとんど同じです。

破片効果を付加するため、弾頭に鉄製のカバーを被せる独特の手榴弾です。使用方法も変わっていて、まず弾頭を回転させ安全装置をはずし、信管を弾頭のてっぺんから挿入します。そしてすばやく放り投げることで信管が作動し、数秒後に爆発します。

1942年、東部戦線に登場したパンツァーファウストは、ソ連軍の戦車を一撃で葬れる威力がありました。しかしバックファイアがすさまじく、塹壕の中や遮蔽物を背にして撃つことはできませんでした。パンツァーファウスト60は、初期型を改良し射程距離を80mに伸ばしたものです。

発射するためにはまず照準を起こし、レバーを押すことで弾頭が飛び出します。照準を覗いていなくても起こす動作が必要なため(自動的に起こします)、とっさに撃つことはできません。また1発撃ち切りの使い捨てで、残った発射筒も捨ててしまいます。

戦後、対戦車ロケットのノウハウはソ連軍に引き継がれ、RPGシリーズを生むことになります。

ドイツは世界で始めて空挺部隊(降下猟兵)を実戦投入した国でした。空挺はその性質上武器をまとめる必要がありました。兵士はピストルと手榴弾だけ携帯し、他の装備はコンテナに詰めて落としていました。しかし、敵前に降下した後にコンテナを見つけることは困難でした。そこで、ライフル、狙撃銃、機関銃の能力を兼ね備えたコンパクトな武器を作ることになりました。

実際かなり無茶な要求だったため、開発を受け入れたのは2社だけでした。一応は完成したものの非常に高価であまり量産はされず、なによりも空挺作戦そのものがあまり行われなくなっていました。

FG42は上に述べたとおり、ライフルと狙撃銃と機関銃の長所備えた反則的な武器です。しかし弾丸の補充ができないため、フルオートで連射しているとあっという間に弾が尽きてしまいます。どちらかといえば機関銃的運用より、狙撃銃として扱ったほうが良いかもしれません。